読みもの
機能性が高く、ナチュラルな風合いが魅力的な麻素材についてご紹介します。
麻とは?
一言に”麻”といっても数十種類以上あり、リネン、ラミー、ヘンプ、ジュートなど植物の茎からとれる繊維を総称して麻と呼んでいますが、日本の家庭用品質表示法では、麻と表記することのできる繊維はリネン(亜麻)とラミー(苧麻)だけ。それ以外の麻は”指定外繊維”と表記されています。
リネンは人類最古の繊維
トレンドの素材だけれども、実は人類最古の繊維ともいわれています。その歴史は3万4000年前からと言われていてエジプトやヨーロッパに伝わり、人々の生活に根付いていったと考えられています。
吸水&発散性が優れている
さらっとした肌触りの麻生地。その理由は繊維の中心が空洞になっているからで、コットンの約4倍以上の吸水性があるそうです。発散性も抜群で、含んだ水分をあっという間に乾かすことができます。
そのため汗をかいても肌に張り付かず快適に過ごせます。一般的には夏向き素材と思われていますが、リネンは温度調整や熱伝導性などの機能を備えているので、夏は涼しく、冬は温かい。オールシーズンで活躍する素材です。
衛生的
リネンにはペクチンという糊のような成分が含まれていて表面をコーティングしてくれています。この作用のおかげで汚れが奥に入りにくく、洗うと汚れが落ちやすくなっています。
速く乾くこともあり、雑菌が繁殖しにくいのでとても清潔。低刺激で抗菌性に優れたリネンは敏感肌の方にもおすすめです。寝具やテーブルクロスなどにも麻が使われることに納得がいきます。
丈夫なのに肌に優しい
麻は天然繊維の中で最も丈夫と言われています。水に濡れると強度が増す性質を持っているためジャブジャブと気を遣わずに洗濯出来るところも魅力。特にリネン素材のものは着用するたび、洗うたびにくたっと柔らかくなり肌なじみが良くなります。
シワも縮みも色落ちも麻素材の魅力として特性を理解すれば、とても楽しめるもののように思います。この「自分で育てる」感覚も人気の理由の1つではないでしょうか。また、リネンはサステナブル(持続可能)素材と言われています。その理由は森林の約4倍CO2を吸収し、水を与えなくても雨と光があれば育つエコな植物でもあります。すべて無駄なく使用でき、かつ地球環境にも優しいことも考えると、天然繊維の中で最もリネンがサステナブルな素材と素材と言えます。
余談ですが、リネンの強度の高さを活かして、アメリカのドル紙幣にはリネンが25%ほど配合されているそうです。丈夫で長持ちするリネンは人間の生活に一番長く寄り添っている素材であり、今もなお欠かせない素材になっているのだと思いました。
鴻月にも麻で作られた製品はいくつかあります。特に奈良県岡井麻布商店さんの麻のコーヒーフィルターは楽天市場店でも人気の商品です。良かったら1度ご覧ください。
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